知ったかぶりや経験不足の甘さは思わぬ危険に繋がります。

今日は舞台に関わる人に読んでほしいブログを紹介します。
このブログを書いている人は
私が劇団トマト座のペーペー時代に何度かお会いしたことのある照明さんです。
私が入団する前にトマト座を引っ張っていた俳優さんで、私にとっては大先輩でもあり大変緊張する方なわけですが…

ブログには、綱元についてのお話が書かれています。


綱元というのは、
↑ネットから引用

舞台の上部にある照明や大道具を吊るすためのバトンを上下に操作する綱の場所のこと。

綱を下方向に引っ張ったり上方向へあげたりすることで、バトンを上下へ操作することができます。


照明や大道具の重さに合わせて、ロープ後ろに鎮(しず)という鉄の錘(おもり)を重ね調整してバランスを取ります。


例えば、照明の場合
バトンを下げて、必要な照明を仕込みます。
ライトの重さが一つ6キロ〜10キロくらいあります。(種類によっては違う重さもあるよ)

照明バトンはパッと見ただけでもかなりの重さになることがわかりますよね。
何もついていないバトンには、大道具などを仕込んだりします。何もついていない状態だと軽いけど、仕込む物によっては綱元のバランスを鎮(しず)という鉄の錘(おもり)で調整します。

お芝居の中で、このバトンに仕込んだ道具を上げ下げするなんて演出もよくあるんだけど、その操作一つ油断すると大事故につながります。

↑ほんの一瞬の油断やミスで、取り返しのつかないことになることもあるのです。


私も現役の時、一度だけミラーボールをつけたバトンが上から落下してきたのを見たことがあります。芝居をしていた役者の後ろに落下しました。

綱元で裏段取りを担当していた役者が、足元のハンドルを締め忘れたことが原因でした。その役者は即クビになりました。

舞台というのはほんの一瞬の不注意が大事故に繋がるとても危険な場所です。だから厳しく、徹底的に声を出して確認をする。
トマト座の座長ダンさんと社長でありホール照明を担当するえまさんを新潟にお招きして、市民ボランティアの方に舞台についての講座をお願いした際には何度も何度も「舞台は危険な場所」とお話をされていました。


高校演劇や市民ボランティアの方を見ていると、舞台のことをあまり知らずに関わっている方が多いと感じます。

指導者の方は今一度、そうした舞台に対する姿勢や意識をもって伝えていただきたいと思います。
(写真中央)劇団トマト座
座長ダンさんと社長のえまさん 
(写真右→)新潟で活躍される照明のいとうゆういちさん

私の舞台には必ずいとうゆういちさんに照明をお願いしています。


舞台のプロは、みんな挨拶や返事もしっかりしているよ。常に確認、当たり前のこと。


では、また。



エンターテインメント ライフ コーディネーター 岡田美香

女優であり演劇講師・演出家ちゃんみかの活動日記

幼い頃から役者になりたくて、二十歳の時に劇団トマト座へ所属しプロの役者として全国の子ども達に演劇を届けるお仕事をしていました。600ステージ以上の舞台経験と培ってきたノウハウをもとに、演劇教育を通じてコミュニケーションについて考え、表現することや「伝える・伝わる」ことの大事さを伝えます。

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